よく難関大学に受かった子が、
「受験勉強は高2の冬から始めました」とか
「平日の勉強時間は3、4時間でした」とか、
一見、「あれ?意外に普通の受験生??!」と思うようなことを言うことがあります。
そういう話を聞いて、「自分もそれくらいの勉強時間で難関大学に受かるかも!」と思ってしまう子が結構います。
でも、できる子の勉強時間の自己申告は話半分に聞いておいた方がいいです。
なぜなら、できる子をよく観察してみると、机に向かって本を広げている時間以外も、常に勉強につながる行動をしているのです。
抽象化が上手な子たちは、日常生活で出会う勉強以外のことでも、要点を理解し、自分なりに咀嚼する訓練を無意識にしています。
また、好奇心がある子たちは、様々なことに興味を持っているので、いわゆる勉強時間以外でも、常に考えたり、調べたりしています。
つまり、こういう子たちは、1日に3、4時間どころか、起きている時間は全て勉強しているように、私には見えるのです。
理解すること、考えること、調べることは、彼らの日常生活の一部なのです。
本当に3、4時間しか勉強していない子たちが、こういう子に勝つのははっきり言って無理です。
ただ勉強時間を増やせば良いわけではないのです。
私はこのことに受験生の頃には気がつかなかったです。
この業界で働き始めて、「できる子たち」を観察して分かってきたのです。
私よりずっと年下の彼らのやり方を真似しながら、私も大人になってやっと「勉強とは何か」が分かってきたように思います。