こんにちは!
英語で、「ちんぷんかんぷんです」「さっぱり分かりません」というのを
It’s all Greek to me.
って言いますよね。
英語圏の人にとって、ギリシャ語が、難解なものの代表になっている、ということが分かる、面白い表現ですよね。
ちなみに、イタリア語にも似たような表現があります。
Per me è arabo!
こちらは「それは、私にはアラビア語だ!」という意味なんです。ギリシャ語ではないんです。
確かに、イタリア人にとっては、古代ギリシャ語はラテン語と並んで、学校で習う古典の言語です。日本人にとっての、古文、漢文みたいなものですね。さらに、ギリシャは、地理的にも文化的にも、イタリアと近いです。だから、難解なものと言えば、アラビア語になっているわけです。
私は、去年の夏から、現代ギリシャ語を勉強しているのですが、とても難しいですね。
何が難しいって、単語ですよ!!英語を勉強した人にとっては、イタリア語、スペイン語、フランス語なんかは、実は単語が似ているから結構楽なんです。これは、英単語のほとんどがラテン語起源だからです。
イタリア語やフランス語の文法も、もちろん、英語よりは少し複雑ですが、だからと言って、難解ではありません。あえて言うなら、動詞の活用の暗記が大変なくらいではないでしょうか。私は、動詞の活用表を見ると、ワクワクが止まらないタイプなので、大変だと感じたことはあまりないですが。
ギリシャ語も、文法自体は、これらの言語を少し難しくしたくらい。
でも、単語は、本当に全く形が違います。
ギリシャ語起源の英単語も実は結構あるはずですが、形からは分からないものも多く、本当に1から覚える感じで苦労しています。(まあ、とはいってもフィンランド語ほどではないんだけど…)
でも、この苦労がすごく楽しい。
英語、イタリア語、フランス語を勉強してきた私は、例えば、スペイン語やポルトガル語には、ワクワクしないんです。
もちろん、スペイン語やポルトガル語を、正確に話そうとすれば大変なのですが、読んだり、聞いたりして理解するのは、今でもすでにある程度できてしまいます。例えば、スペイン人がスペイン語で話し、私がイタリア語で話せば会話が成立する、という経験は、今よりもっとスペイン語の力がなかった時から経験しています。
だから、スペイン語やポルトガル語をかじっても、「未知との遭遇」という感じがせず、面白くなくて、飽きちゃうんです。
逆に、ギリシャ語は、本当にゼロから積み上げていかないと、全然理解できないのです。
だから、すごく簡単なフレーズが聞き取れたり、意味が分かったりするだけで、苦労が報われた気がして感動します。「未知との遭遇」をし、ミステリーを解決していく過程が、語学の醍醐味なんです。
やっぱり、挑戦するなら、これまで勉強した言語とは違う言語ですね。というわけで、ギリシャ語とフィンランド語の勉強はすごく面白くてずっとやり続けてしまうのに、スペイン語をさぼってしまう私です…。