英単語をある程度覚えた。
文法を一通り勉強した。
この基礎をもとに、一緒に長文を読む練習をします。
ちょっと練習しただけで、もう長文読解に関しては教えることはないくらい、どんどん読みこなせる子たちがいます。こういう子は、問題のレベルを上げてもそんなに点数が上下することはなく、安定しはじめます。
逆に、文法や単語の知識は同じくらいあるのに、読解問題でなかなか点数が取れない子たちがいます。
構文が理解できていないわけではないし、和訳もできます。
でも、和訳はできているけれど、それがどういう意味なのか想像できなかったり、言葉を額面通りにしか受け取れず、本当の意図を汲み取れなかったり、逆に書いてあること以上のことを勝手に拡大解釈をしたりしています。さらに、本人にその自覚がないのです。
こういう場合は、まず、素直に論理的に読む訓練をする必要があります。
そして、これが1番時間がかかります。
私は正直、高校生のころ、こういう問題を抱えたことがなかったです。
単語、文法をある程度やっただけで、模試では偏差値70、80は普通に出るようになりました。
「英語は知識さえ身につければ、あとは素直に読めば答えは自然に見つかる」と思い込んでいました。
でも、教える仕事をし始めて、そんなにスムーズにはいかないケースにたくさん出会うことになりました。
単語テストは完璧なのに、素直に読めないために点が取れないことも普通にあるのです。そして、修正に非常に時間がかかるのです。
こういう子は、国語が苦手なケースが多いです。
ただ、国語の「点数」にはあらわれていない場合もあり、そうなると、なかなか本人や周りも気が付きません。特に、模試数回がたまたま良かったり、定期テストが取れていたりすると、国語は苦手ではないと思い込んでしまうことがあります。
「国語はまあまあできる」「正答率は悪くない」と言っているので、実際に文の内容について突っ込んで聞いてみると、要旨すら理解していないこともあります。さらに答えを選んだ根拠も説明できないこともあります。
そりゃ、外国語になると、さらに厳しいよ…
こんなわけで、授業はマンツーマンしかやりようがないよな、と思うわけです。