国語力って、人間力だと思います。
数学は問題を解くことである程度できるようになります。
理科や社会も知識を詰め込めば、すぐに成績は上がります。
ただ、国語は、そう簡単にいかないことが多いように思います。
国語って、「やらなくても結構できる」という人と、「やってもやってもなかなかできない」という人のどちらも多い印象です。
問題を解けば、ある程度できるようになる、という子は、基礎となる語彙力、教養、思考力がそこそこあるんです。
それがない子は、どんなに問題を解いても、なかなか伸びません。
まず、そういう子は、周りの世界に興味がありません。ニュースも見ていません。
また、自分自身で考えなくても何とかなる環境にいるので、考えません。
すぐ「わかりません」と言います。
パターン化された問題しか解けません。
分かりやすく教えられていることに慣れすぎて、難しいことを聞くと、思考停止します。
自分の意見を言わなくても、周りが汲み取ってくれるから、いざ言語化しようとするとできません。
「本をたくさん読まないからできない」とか「言葉を知らないからできない」とか、そういうレベルの問題ではないように思います。
そういうレベルの問題だったら、多分楽だったでしょう。
人は、どうしても理解しないといけない場面になれば、どんな難しい文でも、読んで理解しようとするし、分からないことは調べます。伝えなければならない場面になれば、必死で言葉にします。
そういう環境が必要なのだと思います。
環境は、周りの大人が与えるしかないと思います。
はっきり言って、英語なんかより、日本語の語彙力、日本語による思考力をしっかりつける方が何倍も大事!
日本で暮らしている以上、日本語での思考力の方が確実に高いのだから、この思考力を、日本語を使って、しっかり上げていくことが1番大切だと思います。
英語を小さい頃から勉強するのも良いと思いますが、中身空っぽの日常会話を、日本語と英語でできるようになったって、将来大して外国人に相手にされないと思います。人として、興味を持ってもらえないと思います。そんなバイリンガルに意味があるのか、疑問です。
「日本語が話せること」と「国語力があること」はまったく別物です。
国語力は、人間力であり、生きていく力です。
国語ができないと、他の科目も、あるレベル以上になると、いきなりできなくなります。