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外国語を喋れても嬉しくもなんともない人たち。

多言語学習記録

こんにちは!

私の海外生活は、通算で2年ちょっとなのですが、その間に本当にいろんな経験をすることができました。

イタリアに住んでいた時、年の近い10代、20代のアルバニア人、ウクライナ人、モロッコ人、ブラジル人など「移民」の人たちと仲良くなりました。

その中に、同い年のアルバニア人の男の子がいました。

彼は、10代の頃、家族をアルバニアに残して、船でイタリアに不法入国して、仕事を見つけて、やっと滞在許可証を手に入れることができました。10年以上たった今でも連絡を取っていますが、最近、イタリアのパスポートをゲットできたそうで、嬉しそうにしていました。

移民たちは、学校に行ったり、本を買ったりしてイタリア語を勉強することはまずありません。

若かろうと、ある程度年を取っていようと。

でも、彼らはイタリア語が本当に上手です。

理由は、モチベーションです。

私は、彼がイタリア語がうまいことに感激し褒めたんです。そしたら彼は言いました。

「あなたにとっては、イタリア語は娯楽みたいなものでしょ。僕は、喋れないと、明日のご飯もないからね。

僕は別に、イタリア語なんか喋りたくもないんだよ。自分の国にいても生きていけないから、仕方なくイタリア語を喋っている。

本当は、好きでもないイタリア人に合わせて、イタリア語を喋らないといけないのは屈辱なんだよ。」
結構ショックでした。同い年だけど、ここまで人生が違うことに。
日本人って、外国語が喋れるってプラスだと思いがちだけど、彼らにとってはただの屈辱。それでも生きていくために習得するしかなかったんだな、と。
イタリア語を話すことは、自分たちのアイデンティをなくしてしまうことみたいでした。アルバニア人とばかり集まって、イタリア人とはあまり交流しない、という人も多かったです。アルバニアの国旗のTシャツを着ている人も結構いたなあ・・・・。

アルバニアの国旗

私なんか、できるだけたくさんの言語を話せるようになりたい!と思っていますが、彼らにとっては、意味不明なことみたいです。
「何でイタリアで勉強してるの?日本には仕事がないの?」って移民の人たちに頻繁に聞かれました。「イタリアって、おしゃれで街もきれいで、文化にも興味あるから」なんて答えると、「え?それで??それだけ!??」って反応でした。

そりゃそうですよね・・・・
私がやってきたことなんて、彼らから見たら、ぜーーんぶただの娯楽。
そんな世間知らずの私にも、彼らは、本当に優しくて、いろんな話をしてくれました。自分の国での苦しい生活のことや、どんなひどい仕事(とてもじゃないけど書けないレベルです)をしてきたか、なんて話を。

2個年上のウクライナ人の女の子なんて、私をすごく可愛がってくれて、何度も何度も家に呼んでくれて、ご飯をご馳走してくれたり、恋愛相談にのってくれたり、ウクライナに帰るたびにマトリョーシカをたくさん買ってきてくれたり、本当にいい人でした。

でも、彼女の10代は、本当に壮絶でした。それをあっけらかんと話すんですけど、年も近いのに、10以上は年上のように感じていました。
こういう人たちとかかわって、生きるのに絶対必要というわけではない勉強ができるって有難いことなんだな、と実感しました。

「こんなことやって、何の役に立つの」って思いながら勉強している受験生もいると思います。「いつか大人になったら分かるよ」なんて言われても納得はできないと思います。大人たちが皆、学校の勉強が役に立ったと言っているかと言えば、必ずしもそうではないから。私も、高校3年間、大学受験の前日まで、「意味あるの??」と思いながら、やっていたことはたくさんありました。そんなもんですよね。

でも、その状況は、実はすごく幸せなことなんですよ。

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東京外国語大学卒業→イタリアに住み、結婚→帰国後、複数の塾で教室長→家庭教師として独立。

大学受験の英語を中心に教えています。

公立中学で落ちこぼれでしたが、勉強を始め、大学に行けるレベルになりました。
落ちこぼれだった経験を生かして授業をしています。

言語を勉強するのが大好きで、イタリア語、フランス語、スペイン語、ギリシア語、フィンランド語、ラテン語、オランダ語など、たくさんの言語を勉強しています。(英検1級、イタリア語検定1級)

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