こんにちは!
大学入試の過去問を、日々趣味のように解いています。
最初は、生徒さんに授業をするために読んでいたのですが、最近は、趣味になってしまっています。
受験生の時は、そんな余裕はなかったので、問題を見ては、「ああ、ここで点差がつくんだな」とか「ここはみんな取れるだろうから落とせないな」とか、「こんな単語はどこで覚えたらいいんだろう」とか、そういう点数につながることで頭がいっぱいでした。
今は、受験を客観的に見ることができるようになり、
「この大学は、事務処理能力の高い人間が欲しいんだな」
「この大学は、基礎力がしっかりついているかを確かめたいんだな」
「この大学は、問題数は少ないけど難易度が高いから、じっくり考えられる人間が欲しいんだな」
「この大学は、似たような話が多いから、こういう話題に興味関心がある人を求めているんだろうな」
みたいに、いろいろ考えながら、味わいながら過去問を読んでいます。
私立大学の中で、一味違う入試問題を出すのが、慶應大学文学部。
この学部は、私も実際に受験したのですが、本当に変わっています。
まず、辞書の持ち込み可!
持ち込んでも、大して調べる時間はないし、そもそもだいたいの意味を理解するのに、そこまで難しい単語がたくさん出ているわけではないので、答案を完成させるのに必要な部分で、心配なところだけ、ちょこっと調べるくらいになりますね。
だから、過去問演習の段階で、辞書をそんなに使わなくても、そこそこ得点できるようにしておくことが大切です。
また、問題が、完全に国立型です。
「説明せよ」「和訳せよ」「要約せよ」という日本語問題が中心で、おまけ程度に簡単な英訳があります。
私立専願の人が、「ついでに慶應文学部も受けておこうかな」くらいのノリで受けると、確実に失敗すると思います。
国立大学の記述型の問題を使って、きちんと書く練習をしていく必要があります。
英文も抽象度が高く、とりあえず、単語の意味が取れたらだいたいわかる、というレベルではないです。
普段から、英語、日本語両方の、抽象的な文章に触れ、理解できる頭を作っておくことと、それを、きちんと日本語で表現する力を身につけておかなければなりません。
慶應文学部の問題は、将来の文学研究者、翻訳者になる資質があるか確かめるような問題にも見えてきます。
関関同立は、どの学部も似たような形式の問題を出しますが、早慶は、学部によって、全く違うので、本当に入試問題を見ていて面白いのです。