例えば河合塾の模試で偏差値60あると、基礎は固まっていると思いがちです。
でも、自分自身の経験や、たくさんの子を見てきた中で、本当に偏差値60もいろいろだな、と思うようになりました。
私は受験生時代、最初は二次試験に数学がある大学を目指していましたが、最終的に諦めた経験があります。苦手な数学が二次試験に出てくる大学に合格するのは現実的ではないと思ったからです。やはり、金銭面を考えると、国公立大学に行きたかったので、できるだけ受かりそうな大学を受けたいと思いました。
では、私が数学がめちゃくちゃ苦手だったかと言えば、表面上はそうではありません。
定期テストは常に9割超えでしたし、4stepを丸暗記するくらいやりこんでいたので、オーソドックスな問題が多い河合塾の模試でも偏差値は60くらいありました。
センター本番でも、数学9割いき、ⅡBは何と満点でした。(私はなぜかIAの方がずっと苦手でした。共通テストだったら、半分も取れなかった気もしますが。。)
これくらいあれば、二次試験に数学がある大学に出願しても良いんじゃないか?と周りは言いました。
でも、私はそれは絶対無理だと思いました。
偏差値60くらいあると言っても、模試では大問の中に3つ問題があるとき、そのうちの1つか2つは4stepを丸暗記していれば何とかなるのですが、3つ目はちょっと考えさせるような問題になっていることが多いです。
私は、その3つ目は、絶対に出来なかったのです!手も足も出なかったのです。
でも、二次試験の数学って、その3つ目みたいなものばかり出てるんです。(と、当時の私は判断しました)
つまり、もっと難しい問題を解くための揺るぎない基礎ができているわけではなく、基礎的な問題しかできない状態だったのです。
だって解法を丸暗記してるだけだから!!
だから、私は表面的には点数が良くても、根っこはグラグラだという自覚がありました。
最終的に数学を避けたのは賢かったと思います。
今、いろんな生徒さんと接していても、やはり偏差値ってあてにならないな、と感じています。
新しい生徒さんと授業を始める前に、簡単に成績を見せてもらうのですが、まあ、軽〜く参考にするくらいです。
偏差値60以上あるのに、SVOCもぐちゃぐちゃで単語の意味をつなぎ合わせて理解しているだけの子もいます。(←それもある意味才能ですが)
逆に偏差値50くらいでも、単語力がないだけで、文構造は正確に取れている子もいます。
この場合、知識を詰め込んでいけば、後者の方が圧倒的に伸びがはやいです。
こういうのって、授業を始めてみて、初めてわかるんですよね。
ということで、模試の成績だけをあてにしないようにすることが大切です。