机に何時間も向かっていても、実は大して「勉強」をしていない人ってたくさんいます。
定期テストは点数が取れるのに、模試になるとできない人。
こういう人は、勉強ではなく単なる「作業」をしています。
定期テストがすごく難しい高校もありますが、たいていの学校の問題は、習ったことを覚えていたらある程度できるようになっています。
私は、定員割れしている偏差値60いかない公立高校のみを受験したので、大して勉強せずに高校入試を終えました。
高校で習う内容も、確かに中学時代よりは難しかったですが、真面目にやっていれば定期テストで9割くらいは取れたので、そんなに自分ができないとは思っていませんでした。
高1の夏前でしょうか。
河合塾の記述模試を学校で受けさせられました。
定期テスト前は、英語の教科書の例文を丸暗記していたので、平均点が40点くらいのテストでも満点をとっていた私は、自分は英語が得意だと思っていました。
それなのに、初見の長文が全く読めなかったのです。
何度も何度も読み直しても、全く頭に入ってこないのです。
結果はボロボロ。英語の偏差値は40くらいでした。
今までの自分の勉強は、単なる「作業」であり、実力をつけるための勉強にはなっていなかったのだと、初めて知ったのです。
それからは、初見の問題に対応できるようにするにはどうしたら良いか、考えました。
単語や文法を独学で先取りして、初見の長文にもどんどん取り組みました。
特に単語がわからないと話にならないと思っていたので、高1の夏休みは、ずーっとDUOの例文暗記をやっていましたね。
高1の秋には英語の偏差値は70を超え、英語が読めるのが楽しくて、背伸びして英字新聞を読み始め、NHKラジオの「やさしいビジネス英語」も聞き始めました。
学校の定期テスト対策も真面目にやっていましたが、教科書の本文を丸暗記するにしても、「この熟語を覚えてしまおう」「この表現は英作文に使えそうだな」というふうに、初見の問題でどのように使うかを考えながら知識を吸収していきました。
定期テスト対策は、入試の基礎固めにはなりますが、「作業」として取り組んでいても意味はありません。
厄介なのが、「作業」として取り組んでいるにも関わらず、本人にその自覚がない場合が多いことです。本人は「勉強」している気になっていますから。
それではいつまで経っても、模試はできるようにはならないし、入試なんてもってのほかです。