受験生の生徒さんには、どんどん英語の大学入試の過去問を解いてもらっています。
いろんな大学の問題がありますが、
「この1題をしっかり考えて解いて、そのあときちんと復習すれば力がつきそうだな」
と思う問題を選んで、解いてもらいます。
最近のお気に入りは大阪大学です。
「単語は簡単なのに、なぜか解けない!」と生徒さんが言っていました。良問ということです。
やはり、国公立大学の英語の入試問題はいいですね。
これは、完全に私の個人的な意見なのですが、私立大学志望の人でも、時間に余裕があるなら、国公立大学の問題を練習用にしっかりやっても損はないと思います。
国公立大学の問題が良いと思う理由はいくつかあります。
大学によりますが、語彙レベルは標準的なものが中心なので、単語や熟語などの知識を問われているというより、論理的に正しく読めたかを確認する問題となっています。
また、問題も、「傍線部はどういうことか説明しなさい」「和訳しなさい」「要約しなさい」という問題が多いので、しっかり、自分の言葉で説明する訓練ができます。これは、自分の理解を自分の言葉で表現する作業をすることになるので、理解が深まります。
これは、非常に重要なことです。
私は、自分が受験生のころ、勉強しても、数日後にはすぐその内容をきれいさっぱり忘れてしまうことに悩まされていましたが、講師の仕事をするようになってから、人に自分の理解を説明する作業を何度もすることで、忘れないどころか、様々な角度から質問をされても答えられるくらい定着するようになりました。
理解したことを自分の言葉で言い直すことで、日々理解が深まっていくのです。
だからこそ私は、生徒さんに、毎回、本当に理解しているか、しつこくしつこく説明させているんです。
私立大学の入試は、選択問題が圧倒的に多く、「見てわかればよい」という軽い勉強になりがちです。英検もそうですね。もちろん、早稲田のような難関私大になれば、その選択肢がややこしくて軽い勉強では全然太刀打ちできないのですが。
志望校の過去問だけでなく、中堅の国公立大学の問題くらいから、いろいろな問題に触れてみることは、非常に良い勉強になると思います。