こんにちは!
高校受験は、ただの通過点です。
いろいろな生徒さんを見てきた経験からはっきり言えます。偏差値75の公立トップ高校の一部と、偏差値55の公立中堅高校の一部は、結局、同じ大学に行きます。
私が住んでいる地域では、関関同立や大阪公立大学、大阪教育大などが、その大学にあたります。
親御さんは、少しでも良い高校に入れてあげたいと思われるでしょう。でも、いわゆる偏差値の高い高校が、その子にとって良い高校とは限りません。
高い偏差値の高校は、至れり尽くせりの教育をしてくれるわけではない場合が多いです。特に公立は。むしろ、自由を売りにしているトップ校が多く、勉強も、個人の自主性を大事にしています。また、基礎を固める教材ではなく、「意識高い系」の教材を使っていて、それをきちんと使えているのは、上位の子だけなんてこともよくあります。でも、本人はそれに気が付いていない…。
難しい教材を周りが使っているからと背伸びして失敗する受験生は非常に多いです。
進学校は、もちろん大学の進学実績が良いですが、それはあくまで、生徒のポテンシャルがもともと高いだけで(もちろん全員ではない)その学校の教育それ自体が特別良いから実績が出ているわけではないと感じています。
トップ校に入る1番のメリットは、意識の高い仲間と出会えることだと思います。
でも、周りがすごいからといって自分もすごくなれるわけではなく、やはり、それ相応の努力は必要。
高校受験は、ある程度、塾漬け、課題漬けにすれば乗り切れたかもしれませんが、自主性のない子、自分で勉強方法を考えたり、工夫したりできない子、指示待ちの子が、トップ高校や二番手の高校に入ってしまうと、割と悲劇だと感じています。
これまでも、入った後で、全くついていけず、成績がガタ落ち、やる気もなくなり、部活も身が入らない。結局、大学受験の準備もなかなか始められず、偏差値55の高校に通っている子が出せる結果も出せない、というケースをよく見ました。
推薦を狙うのではなく、受験をするつもりなら、学校の定期テスト対策ばかりやっているわけにはいきません。
自分の志望校の受験に必要な勉強と学校の勉強のバランスを考えたり、苦手克服のためには、何をやらないといけないか考えたり。
結構受験って考えることがあるんですよね。
考える力がない子、自分で工夫できない子は、無理せず、そこそこの進学校に入る方が無難です。また、最終目標が関関同立であれば、推薦が充実している難易度のそこまで高くない私立高校の方が楽に入れます。
無理して、トップ高校、ニ番手の高校に入る意味があるのか、よく考えるべきです。
考えて勉強する力がないのに、それでもトップ高校に入りたい、というなら、指示待ちではなく、主体的に勉強できる人間になれるよう、中学のうちから頑張ってください。
また、すでに高校に入っていて、落ちこぼれそうになってしまっている人は、今一度自分に必要な勉強は何なのか、考えてみてください。高校は、やることを与えすぎていることがあります。
昔、東大に合格した生徒さんの中には、学校が与える教材が多すぎて、自分には全部をこなすのは無理だと考え、思い切って少ない教材に絞って成功した子がいました。
東大に入るような子ですら消化不良になるのですよ。
ちなみに、大学受験に関して言うと、主体的に勉強する力が万が一なくても、良い大学に入ることは、それなりにメリットがあると思います。
ギリギリでも入ることができれば、就職に強いブランドはゲットできます。そもそも大学は、好きなことを勉強する所なので、そんなに苦労は感じないし、サボらなければ普通に卒業できます。私の大学は「勉強が大変」と言われていたのですが、大学受験を10としたら、1くらいの労力で卒業できたように思います。(理系はもっと大変だと思います)
高校は、そうではありません。
とりあえず合格できれば、と考えるのは危険です。