相当優秀な子を除き、普通は、受験直前になってやっと「やっておくべきだったこと」に気がつきます。そして、「やばい!!」と実感し始めます。
先生や親御さんは、すでにその経験をしているため、早め早めにやっておくべきことを伝えます。でも実際焦るのは周りばかりで、受験生本人はとってものんびりしています。
体感ですが、先を見越してきちんと計画を立て、それをきちんと実行できる子は1割にも満たないのではないでしょうか。
でも、考えてみればそれも当然のことです。
浪人生を除き、受験生にとって、大学受験は初めての経験です。
そして、中学受験や高校受験とはまた違うものです。
先がどうなるか分からなくて当然です。分かる子は一部の優秀な子だけです。
でも、直前期になれば誰でも焦るし、できていないところが見えてきます。
直前になってやっと気がつくのです。
本当はそうならないのが良いのですが、実際は直前になってやっと課題が見えてきて、後悔をし始める子が大半です。
私もそうでしたね〜。
でも、それも悪くないと思います。
結局、人間は自分の経験からしか学べません。
意外に自分に火事場の馬鹿力が備わっていることに気がついたり、のんびりかまえていた時には思いつかなかったような効率の良い方法を思いついたり。
そういう経験は必ず今後の人生に生きます。
共通テストでの経験は、その直後の私大入試や国公立大入試にも生きるでしょうし、浪人することになっても役に立つでしょうし、最悪受験に失敗しても、その後の人生の何かの困難を乗り越えるきっかけになるかもしれません。
私は、できるだけ全ての生徒さんには、4月の時点の第一志望に現役で合格して欲しいと思っているので、前もってアドバイスはします。親御さんもそうだと思います。
でも、最終的には本人が気が付かないとどうしようもないのです。
だから、周りは余裕を持って見守る気持ちが大切ですね。
長い人生の中で、受験の失敗なんてほんのささいなものであることや、失敗から学ぶことは非常に多いと言うことを、大人の私たちは分かっていると思うので。