最近は小さい頃から英語をやっている子、インター出身の子、帰国子女の子が増えているので、生徒さんから「帰国生ズルい」とか、「小さい頃からなんで親が英会話させてくれなかったんだろう…」とか、よく聞きます。
言葉は小さい頃からやった方が良いのは当然です。赤ちゃん、幼児は語学の天才ですから。この時期にやるのが1番いいに決まっています。
でも、日本にいながらだと、早期教育には親御さんにもスキルが要求されるな、と思います。
上手くいっているケースの多くは、親御さんも英語が話せて、家でも英語で話しかけていたりします。
小さい頃にちょっと英語をやった、くらいだと、ネイティブのように習得することはできないし、高校受験、大学受験のころには、中学から真面目にやり始めた子とほとんど差がない状態になります。
また、逆に早くから「勉強として無理に英語を勉強させられる」経験により、英語アレルギーになるというケースもよく見ますしね。
だから、早期教育を受けなかったことをあまり悲観する必要はないと思いますね。特に受験にはあんまり関係ないな、と思います。中学生になってから英語を本格的に始めた子が、最難関の大学に合格する例はたくさん見てきましたし。6年しっかりやれば十分力はつきますからね。
私は、親がそこまで熱心ではなかったので、塾にも行ったことはありませんし、普通に公立中学に入ってから英語を始めました。
初めて英語を真面目に勉強したのは、中1で学年ビリまで落ちこぼれて、「さすがにやばい!!」と思い、中2になる前の春休みに市販の文法問題集で、中1文法を2週間で復習した時です。
当時の中1の文法の量なんて知れてるので、「1年分を2週間でマスターできるなんて、私は天才なんじゃないか?!」と勘違いしてました。でも、この勘違いは大きな成功体験となっていて、以来、語学は大好きです。
私も、帰国子女やインター育ちの子を羨ましいと思ったことはあります。私が進学した東京外大にはたくさんいましたから。
でも、そういう子たちとフランス語の授業で一緒になった時、英語はネイティブ並みにできても、ある程度の年齢になってから、また別の言語を学ぶ方法は身につけていないので、結構苦戦しているな、と気づいたのです。
帰国子女の子たちって、小さいころからネイティブのように英語を学んできています。でも普通に日本で学ぶ人は、英語の仕組みを理解し、分析し、自分なりに効果的な覚え方を研究して身につけます。自分の言語ではないので、英語を客観的に見ています。
もちろん、試行錯誤しながらなので苦労はしますが、言語を学ぶ方法論は確立しているのです。
その方法論は、英語以外の言語を学ぶ時に役に立ちます。私が今、複数言語に手を出して、短期間でそこそこモノにできているのは、第一外国語を苦労して覚えたからだと思います。第一外国語より、第二外国語、第三外国語は学ぶのが楽です。
勉強のやり方を確立しておいてくれた昔の自分に感謝です。
まあ、「ほとんどの人は英語以外の言語は学ばないから関係ない」って言われたらそうなんですけどね。
ただ、英語を外国語として試行錯誤して学んで得た方法は、他の科目にも応用できますから無駄ではないですよ。
私は、いろんな言語を苦労して勉強し、困難を乗り越えて、やっと少しネイティブと話ができるようになる過程が楽しいので、これで良かったな、と思ってます。楽しい苦労は人生の醍醐味ですから。
また、言語の勉強って結構頭が鍛えられるし、ボケ防止にはなっているかな、と思います!
最近は、またオランダ語のやる気が再燃し、映画をオランダ語で聴きまくっています。アンネ・フランクの家に行きたいな、と思っているので、それを目標に頑張っています!!